概要

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基本理念

この食環境づくりは、厚生労働省主体に、産学官等が連携して進めるものです。

日本から、食環境の
新たな次元を切り拓く。

食環境はもっとよくなる。しかし、個々の業種、企業、団体だけの取組では、限界がある。
今こそ産学官で力を結集し、大きなムーブメントを生み出していく。
誰一人取り残さない食環境づくりの日本モデルを、世界に発信、提案していく。
日本、そして世界を、健康寿命の延伸を通じ、活力ある持続可能な社会にする。

※「食環境づくり」とは、人々がより健康的な食生活を送れるよう、人々の食品(食材、料理、食事)へのアクセスと情報へのアクセスの両方を、相互に関連させて整備していくことをいいます。

各関係者に期待される取組

食品製造事業者
栄養面又はこれに加えて商品の積極的開発・主流化。事業者単位又は全社的に行う栄養面・環境面の取組の推進。
食品流通事業者
健康関心度等に応じた販売戦略(棚割り、価格等)の推進。
メディア
食品製造・食品流通事業者と連携した広報活動等の展開。
事業者共通
美味しく手軽に減塩できるレシピ開発・紹介、健康的で持続可能な栄養・食生活の重要性及びその実践に向けた工夫等に関する情報発信。
学術関係者
食環境づくりに資する研究の推進・成果の発信。こうした研究を基盤とした中立的・公平な立場での事業者の支援。
厚生労働省
国立健康・栄養研究所と協働した、事業者の取組推進に資する科学的データの整備・公表。健康・栄養政策研究を推進するための環境整備。
職能団体・市民社会等
事業者への建設的な提言、消費者と事業者の適切な仲介等。
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purpose

目的

本イニシアチブは、食塩の過剰摂取、若年女性のやせ、経済格差に伴う栄養格差等の栄養課題や環境課題を重大な社会課題として捉え、産学官等※の連携・協働により、誰もが自然に健康になれる食環境づくりを展開します。日本はもとより、世界の人々の健康寿命の延伸、活力ある持続可能な社会の実現を目指します。

※「産」は、食品製造事業者、食品流通事業者、メディア等、多様な業種を含む。
参画事業者はSMART形式の行動目標と評価指標を自ら設定しつつ、より効果的な方策を、イニシアチブ参画事業者同士で検討し、協働することにより、誰もが自然に健康になれる食環境づくりを目指します。

事業者と消費者の取組の循環

  • 事業者→消費者
    • 栄養面・環境面に配慮した商品開発・供給の主流化
    • 栄養格差解消の一環として手頃な価格で供給
    • 健康関心度等に応じた情報提供による行動変容支援
  • 消費者→事業者
    • 健康面・環境面に配慮した商品の利活用増加・企業イメージの向上

産学官等連携により推進する主な取組

  • 産業界(事業者)に期待される主な取組
    • 栄養面・環境面に配慮した商品の積極的開発・主流化 【食品製造】
    • 事業者単位・全社的に行う栄養面や環境面の取組の推進 【食品製造】
    • 上記商品の販売促進【食品流通】
    • 健康的で持続可能な食生活の実践の工夫に関する情報提供【メディア等】等
  • 学術関係者に期待される主な取組
    • 中立的・公平な立場での食環境づくりに資する研究の推進・取組の進捗評価
    • 事業者への適正な支援、消費者への適正な情報提供
    • 食環境づくりを牽引する管理栄養士等の養成・育成等
  • 国(厚生労働省)に期待される主な取組
    • 全体の仕組みづくり・成果等の取りまとめ、関係者間の調整
    • 健康・栄養政策研究を推進するための環境整備等

background

設立の背景

活力ある「人生100年時代」の実現に向けて、健康寿命の更なる延伸が課題となっています。この課題解決を図るうえで、栄養・食生活は最も重要な要素の一つであり、適切な栄養・食生活を支え、推進するための食環境づくりが急務です。食環境づくりは、健康の保持増進に関する視点を軸としつつ、事業者等が行う地球環境、自然環境等に配慮した取り組みにも焦点を当てながら、持続可能な開発目標の達成に資するものとしていくことも重要です。

このような基本認識の下、産学官等の関係者が緊密に連携し、叡智を結集して、積極的かつ具体的なアクションを展開していくことが効果的と考えられます。こうした状況を踏まえ、厚生労働省では、産学官等連携の在り方等について検討するために、「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会(以下、本検討会)」を開催しました。

「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会」ウェブサイト(外部サイト)

イラスト:長野美里